ちょっと難解で面白くない話ですが、お付き合いください。

    自由で楽しい旅をインターネットで組み立てることは、簡単である旨ご説明してきましたが、自由な旅の手配は自己の責任においてすることとなります。堅苦しい内容ですが、インターネットによる予約には次の点を注意する必要があると感じています。ぜひご一読ください。

    1.インターネットによる予約は日本国内の取引ではないので注意しましょう

      (1)国内の取引は旅行業法がみなさんを守っています。

        日本国内でパンフレットを作って旅行者を募ったり、宿や交通機関を仲介・斡旋したりするには、旅行業法という法律が適用され誰でも行うことはできず、登録された旅行業者しか行うことはできません。
        これは、もし旅行代金を支払った後、旅行会社が倒産したり、募集内容や手配内容と違うサービスの提供があった場合、消費者に対し保護をするための措置です。

        もしもの時の消費者への弁済の為に、旅行業者は営業保証金といって取扱い規模により数千万円が数十億円規模で資金を供託したり、保証を受けています。

        例えばフランスのワールドカップサッカーの時、チケットの手配ができなかったため、旅程保証という規則に基づき旅行者に対し、弁済が行われました。またこの時は一部の大手の会社では社会的責任(&今後の信用確保)を考え、旅程保証の規則以上に弁済(旅行代金全額)したところもありました。このように旅行の主催・手配・仲介・斡旋という行為は国内では社会責任を持つ組織にしかできないようになっています。(ただし別荘オーナーが自分の別荘の利用者を募集するなどは日本でも同法の適用外です)

        国内で温泉旅館を街角の旅行代理店で予約したとします。

        旅行代理店は申し込みに応じて、電話やコンピューターを通じて温泉宿の予約を代行します。空きがあった場合はクーポン券を発行し、消費者に渡します。消費者はクーポン券と引き換えに宿泊代金を支払います。

        ごく一般的な取引だと思います。ただ一点気づいて頂きたいことは、紙切れと引き換えにお金を払っている点です。これは旅行の申し込み者が、街角の旅行代理店を知らず知らずの内に信用しているから成立する取引なのです。
        あなたは知らず知らずのうちに次の前提を信じきっています。
          @ クーポン券が温泉宿で拒否されるわけない
          A 旅行代理店が予約を入れ忘れたり、手配の日を誤るなどどいうことは有り得ない
            (クーポンには表示されているにもかかわらず)
          B 宿泊日までの間に旅行代理店や宿が倒産することはない

        また仮に@ABが裏切られたとしても貴方は旅行代理店や旅行業協会の消費者センターなどに苦情や文句をつけることができ、先方の落ち度が認められれば、先ほど説明したの保証が適用され消費者は守られる訳です。

      (2)インターネットは個人の責任

        ところがインターネットの世界ではどうでしょうか?
        まず日本国内の取引ではありませんので日本の旅行業法の適用がありません。
        貴方が予約金や宿泊金を払おうとしている相手に上記@ABのような事態が起きたとき誰かを頼れますでしょうか?答えはNOです。
        稀にしか遭遇しないはずのケースのはずですが、もしその稀に当たってしまった場合には、厳しい話ですが、貴方は自分で交渉するか泣き寝入りしかしようがないのです。法の加護はありません。従って、交渉先の選定には充分注意する必要があります。

    2.安全な交渉先とは

      ではわたしの紹介しているような方法で探し出した(wwwで探したり、雑誌で見つけたりした)人や業者は本当に安全かどうかはどうやって判断するのだというご質問が生じてくると思います。

      これに対する明確な答えはありません。安全か安全でないかはご自身でご判断いただく以外にありません。

      ご参考までに私の考える基準を述べさせていただきます。かなり主観的です。もちろん絶対安全であるなどの保障はありませんので、そのつもりでご覧ください。

      事故に遭わないために気をつけている点
        • オーナーと直接取引をし、なるべく仲介業者と金銭取引しない。仲介業者は自分のマージンを確保するため直売より高い場合が多い。
        • 仲介業者と取引するにしてもオーナーの地元で専属契約の上、独占的に取り扱っているところと取引をする。
        • 仲介業者にしても、なるべくならクレジットカードを取り扱っている会社と取引をする。クレジットカード会社の加盟店になるにはそれなりの信用力が必要なため。特にアメリカンエクスプレスやJCBは通販契約の基準が高いので安全な気がする。

      安全性へのプラス要因

        • 大手のサイトで広告行っている物件 (悪質だと排除されるはず)
        • デポジットの金額やキャンセルや予約変更の際の手数料額が明示されている。

      安全性へのマイナス要因
        • 交渉途中で曖昧な表現が多い相手。(自分の物件でなく間に入って調整している場合が多い。手配ミスが心配だし、値段的にも中間マージンを抜かれ高くなっていると思われる。)
        • 海外のトラベルエージェント(旅行代理店) 海のものとも山のものとも判らないし、ネット上でだけ存在するのか、その国では確固たる地位があるのかなども判らない。
        • オーナーでない個人が開設し募集をかけているサイト (安易なコミッション目当ての可能性大。手配能力に疑問あり。価格もオーナー直々の値段より高い可能性がある。)

    3.宿泊斡旋手数料の知識

      オーナー直々に取引をするのがおすすめという結論は間違いないのですが、どうしても代理店など仲介者を通さざる得ない場合があると思います。なぜ仲介者がいるのか?

      この世の中では宿泊の斡旋をすると斡旋手数料をもらえる仕組みができています。そのため代理店業が成り立つのです。

      お金の流れは一般的には2通りあります。

      皆さんにとってよくないパターンは右の図です。

      ここでは@が問題となるわけです。@だけ成立してAを履行しない悪質な仲介者がいないとも限りません。またAをしないほど悪質でないにしても仲介者が介入するとそこで手配ミスが起こる可能性があることをお考えください。

      もう一つパターンがあります。それは客が直接オーナーに現地で$1000支払い、後日コミッション$10を小切手でオーナーから仲介者に払うやり方です。みなさんにとってはこのパターンの方が安全なのは一目瞭然です。上図のような流れになりそうな場合は、現地払いで対応できないか仲介者と交渉してみてください。



    夢の休日はみなさまの自己責任で手配なさることになります。ここに書いたことは最悪のシナリオの極端な例といえるでしょう。普通に手続すればもちろん何の問題もない訳です。しかし情報の氾濫によりだんだん悪質(悪意はなくても責任感がない仲介者を含む)な人が出現してくるとも限りません。脅している訳ではありませんが、みなさまにはぜひご理解いただきたいと思います。


    当サイトは新しい情報時代の旅行の素晴らしさを理解し実践してもらいたいので、バケーションホームの探し方などは積極的に公開しますし、バケーションホームが紹介されているページへのリンクも致します。また英語で予約が上手く行かない場合などできうる限りのお手伝い致しますが、決してコミッション(宿泊斡旋手数料)目当ての宿泊の仲介・斡旋はいたしません。
    Enjoytravel.comは旅行業者としての登録はありませんし、私自身トラブルには巻き込まれたくないからです。コミッションを貰うということは手配責任も負うということになるからです。例えば予約した方からの急な予約変更や、直前のキャンセル、オーナーの勘違いによるダブルブッキング、連絡なしの不泊など仲介・斡旋には裏を返せばたくさんの困難・調整業務が待っています。だから10%近いコミッションを支払ってくれるのです。みなさまも気楽にコミッション目当ての宿泊仲介などはなさらないよう、充分ご注意いただきたいと思います。


    編集者 伊藤
    98/7/16